【商品番号】9003 【商品名】青年タイムス 1920(T9)年6月号 【メーカー】日本青年通信社 【発行年】1920.6.5 【サイズ】A5 【ページ数】80P 【備考】第3巻 第6号 【状態詳細】背ヤブレ、ホチキス錆び、シミ 【最低落札価格】10,000円
【コメント】 平井太郎(江戸川乱歩)の漫画「最新流行食事眼鏡」「最新流行紙子仕立」2P収録 乱歩が自身に関する書類や資料をスクラップし、書き留めたスクラップ帖(『貼雑年譜』(講談社刊))によると「生レテ初メテ編輯者トシテヾナク、他カラ依頼サレ謝礼を貰ツテ書イタ漫画」とあります。 乱歩26歳。新婚早々ではあるものの会社勤めが性に合わず、貿易商から始まり、タイプライター販売員、造船所の事務員、古本屋、支那ソバ屋など様々な職を渡り歩いた後、東京市役所の社会局吏員となります。しかし無断欠勤が多くこれも半年でクビとなる始末でした。 多様な職歴には雑誌『東京パック』の編集なんていうものもあり(わずか3ヶ月間ですが)、乱歩はそこで漫画や戯文も書いています。今回お出しする投稿漫画は、そこでつちかわれた技術を使って、当座の小遣い稼ぎとして描かれたもののようです。作品の性格上、江戸川乱歩の正統な作品の歴史に刻まれるものではないのかもしれませんが、たとえ余技によるものだったとしても、乱歩という巨人のひとつの顔であることは確かだと思います。怪人二十面相の謎もこうした小さなヒントから解かれていくのではないでしょうか
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