【商品番号】1114 【商品名】清水崑集 【製作者】清水崑 【メーカー】筑摩書房 【発行年】1971(S46)01.10.初版 【サイズ】A5上製 【ページ数】318P 【状態】並上 【状態詳細】帯小イタミ 【最低落札価格】1,000円
【コメント】 ●第2期・現代漫画2 清水崑集 筑摩書房 1971(S46)年1月10日 初版 箱 本にビニールカバー付
清水崑の河童シリーズ以外の漫画を読もうとすると、たちまち行き詰まることに気づきます。作品はたくさんあるのですが、連載された週刊誌や新聞を直接見るしかがないものが結構あります。それがこの本に出合うことで、その悩みがほぼ解決してしまうので、ありがたい本という事になります
「贋浮世絵・5人の美人」(カラー美人画)別冊週刊朝日(S30年) 「かっぱ源氏」(カラー漫画・4P)小説新潮(S30年) 「かっぱ区八町」(カラー漫画・3P)週刊朝日(S32年) 「かっぱ風来」(連載4コマ漫画)週刊読売(S41/1~S41/12) 「かっぱ放題」(連載4コマ漫画)週刊漫画TIMES(S39年/8~S41/5) 「かっぱ天国」(連載4コマ漫画)週刊朝日(S28年~S33年) かっぱ天国裏話(文章) くじらのハナ歌 東京新聞(S42/1~S43/3) 似顔絵 似顔絵のテツガク 戦国雑兵(連載1頁漫画)サンデー毎日(S36年)・ 漫画ストーリー(S38年) 筆をかついで(随筆)清水崑 1943(S18)年 オール読物 風流の世界(寄稿文)佐藤忠男
○夜の闇の中で繰り広げられる道行きの場面です。作者独自の薄墨の闇は、草むらや林を巻き込んで、カラーでありながら墨(闇)が支配する世界を創造します
○憂愁路というゾーンに入り込む河童の男女二人。寂寥感に押しつぶされそうな孤独を、見知らぬ二人は結ばれることで解消しようとします。そしてそのゾーンの出口には、捨て子が用意されています。極端に象徴化された物語ですが、憂愁路の中に教会があるのは作者の悪だくみでしょうか
○川の上にある垂れ流しの便所ですが、いわば天然の水洗便所になっています。便所内部のシーンは崑漫画では初めて出てきましたが、定番の落書きがモチーフの一部になっています
○川端にある酒飯屋の情景は、作者独特の世界を創り出している。清水崑の画が「文人画(南画)」と評される所以ですが、今はなき日本の幻風景でしょうか
○かっぱ天国のちょい役で登場していた河童がこの「かっぱ放題」では頻繁に出て来て活躍します。清水崑の作品の中では、一歩引いたようなニヒリズムを背負っているようです
z93河童
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