【商品番号】7014 【商品名】草笛のころ初版 【製作者】村野守美 【メーカー】双葉社 【最低落札価格】400円
【コメント】 1977(S52).3.5/初版/B6/258P/小口極少シミ・巻末ワレ/並~並上/-
村野守美 1941年満州に生まれ。日本に引き揚げ後1960年「少年」にてデビュー、手塚治虫に師事。2011年没。 遺した作品数は100近く、ハードな世界観の青年向けから子供向けの牧歌的なもの、伝記・心霊etc、作風の幅広さは師である手塚氏にも決して引けを取らない。長期連載と呼べるものは少なく、一話完結や中~短篇が殆ど。作風も相まって、田園を走る鈍行のような、のんびりとやさしい印象を受ける執筆スタイルであった。また、まんが制作とアニメーター(原画、キャラデザ、監督等)とを並行し、とにかく「描き」続けた作家である。キャラクターたちの表情や自然風景の豊かな描写に、「描く」事への熱量がそっくりと表れている。代表作とも云えるのは「オサムとタエ」シリーズであり、このシリーズ以外にも「オサム」と「タエ」という名がしばしば登場する。恐らく師である手塚氏から由来した名付けであろう。 「草笛のころ」村野守美と云えばオサムとタエ、という方も多いのでは。出版社・雑誌を複数回替え4年ほどのんびりと続く本シリーズはこの「草笛のころ」からスタート。小学5年生のオサムと中学一年生のタエ、という思春期直前、しかし性には目覚め始めている…という絶妙な年齢の二人が田舎の漁村でのびのびと生きる様が一話完結で描かれている。本作ではのちにどんどん丸っこく可愛らしくなっていくオサムの顔がまだ精悍。また、「ボクサー」など青年向け作品での写実的・細密な描写は簡略化されやわらかに。しかしそれをしっかりと礎にした自然の描写は息をのむように美しい
|