【商品番号】1113 【商品名】切り抜き帳 かっぱ天國 【製作者】清水崑 【サイズ】B5 【状態】並 【最低落札価格】15,000円
【コメント】 ●かっぱ天国・週刊朝日切り抜き
(1~257の内、以下の135話を収録/1、3~15、17~34、36、38、40、42~44、45~52、545、56、61、63~65、67~70、74~77、88、92、95、96、103、121、122、131、132、137、142、152、156、158~161、164、166、168~183、185~188、191、193、199、202~207、209、223、228、232~243、245~252、254~257) 雑誌の切り抜きをそのまま束ねたもので製本はされていません。 ※目録掲載時に収録話数の表記に誤りがありました。お詫びして訂正致します
この切り抜きにより、単行本の内容は本誌連載の順番通りではないという事が分かります。おそらく作者の自信作をランダムに単行本に入れていったもので、結構な数の作品がもれています。そういう意味でもこの切り抜きのまとめは重要で、欠落はあるものの、清水崑データとしては重要な資料となります
○かっぱ天国の記念すべき第一回の作品で、主役は「夜の闇」と「川の波」です。もちろん「ローソクの」もそうなのですが、なぜ暗い闇の中で、夜の(そこそこ急流の)川を泳ぐ河童に郷愁を感じるのでしょうか。そもそも夜中の野っ原でローソクを売っている河童がいるのも不思議ですが、それを何度も買いに行く河童の行為が、当たり前のように描かれていて、そういう世界にある種のあこがれのようなものを感じてしまいます。 第一回のこの作品のモチーフは、清水崑が根源的に持っている河童のモチーフなのでしょうが、連載が進むと、次第に「女河童」や「人間性」という通常の一般的なモチーフに侵食されていきます。それでもこの「闇」と「水」と「」という命題は、潜在しながらも継続されていくのです(この第一回作品は単行本未収録です)
○単行本では出て来ない「タヌキ」キャラです。ここでは雨が一本一本の線で表現されていますが、かっぱ川太郎などでは、大胆な筆のベタに近い線で描き込まれています。この時期作者は膨大な量の作品を産み出しています。それに伴い急速な画の進化も遂げています
○これも新しいキャラの「」です
○燕の下半身が脱げるという設定は、河童の甲羅が取れるより色っぽいシチュエーションです
○ここでも新しいキャラ(ストーカーでしょうか)の登場です。「かっぱ放題」や「かっぱ風来」にも出てきているようです
○どこか不気味でありながら、清水崑作品の中では何となく可愛げがあるキャラになっています
○やはり何ということもない作品ですが、丘の上のただ一本の木と一陣の風、そこまではエントロピーの高いおとぎ話の風景ですが、横たわる女河童の素朴な色っぽさが、清水崑作品に出てくる「屋台」や「看板」といったものと同様の有機的な味わいを醸しています
○おそらくかっぱ天国では唯一かと思われるカラー漫画の切り抜きが収録されています。第155回
○なおこの切り抜き集には「くじら天国」なる漫画が1頁入っています。それが第36回とありますから、おそらくそれなりの回数この週刊朝日で連載されたのだと思われます。どこにもその情報がないため、とても貴重な資料かも知れません
z93河童
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